保護される動物と、駆除される動物(2)
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作成日時 : 2008/06/26 13:03
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動物の側に立って思うことには、たとえば最近では、ホッキョクグマ(白熊)です。そうそう、ベルリンの動物園の赤ちゃん白熊、クヌート君、テレビでも新聞でもしばしば報道されましたからご記憶の方も多いでしょう。彼は2006年12月5日に生まれました。双子でしたが、片方は生後4日目に死んでしまったのですね。ところがどうしたわけか、この母親が育児放棄をしちゃったもんですから、動物園の職員が懸命に育てることになりました。そしてなんとか無事に育って、やっと観客の前に姿を現すことになりました。
動物の子供はみんな愛くるしいのですが、白熊の赤ちゃんの、あの体の大きさに比べるとかなり太めな前脚のたどたどしい動き、そして丸い頭部についた小さなクリクリした黒い目は、なんとも格別な可愛らしさです。おお、こんな可愛い子が母親に見捨てられてしまったなんて、と可愛さも倍増3倍増で、すっかり人気アイドルになったというお話でした。
今日お話するのは、動物園のホッキョクグマじゃなくて、北極圏に棲む野生のホッキョクグマです。ところで、ここから先は面倒なので、白熊と表記します。NHKテレビのドキュメンタリー番組でも放映されましたが、北極圏の氷がどんどん減っています。夏季の結氷域は最大時の半分程度という恐るべき事態になっているんですね。これによって、白熊が餌のアザラシを捕獲することが難しくなって、餓死するものが増えているのです。
野生の白熊は残念ながら撮影したことがありません。これは北海道旭川市の旭山動物園で飼育されている、白熊です。大人になっても前脚と目は可愛いですね。でも、前脚の破壊力は強力です。アザラシの赤ちゃんなど軽い一撃で聖天してしまいます
北極の氷が減少する原因を考えてみますと、人間の活動による地球温暖化に半分くらいの原因があるかもしれません。しかし、もっと根源的な宇宙規模の影響があるのかもしれません。地球はその長い歴史の中で、寒暖の変化は何度かありました。氷河期は1度だけではないのです。自然の変化は人間のあずかり知らぬ力による部分も大きいのですね。
ただいずれにしても、現在北極圏の氷が減って、白熊が餌のアザラシを捕り難くなっていることは間違いありません。しかし、これは白熊にとっては種の絶滅につながりかねない悲劇ですが、アザラシにとってはどうなんでしょう。北極圏からアラスカにかけて生息するアザラシにとっては、天敵から逃れるチャンスが増えたことは幸運なのかもしれません。
しかし、近年北海道周辺の海にアザラシが急増していることは、3月26日の本欄でもお伝えしました。それが地域の漁民とどういう事態を引き起こしているかについて、心配ですねえ、というのがその時点での私の胸のうちだったのです。
そこに、白熊の絶滅危惧種指定の報が届くと、アザラシとの関係はどうなるのだろうかと、さらに悩ましさは深まるのです。単に、白熊の猟を禁じるという程度なら、さほどアザラシに影響はないでしょうが、その代わり保護の効果はあまりありませんよね。すると、本格的に白熊を保護するには何が必要なのか、と考えは先へ進んで行かざるを得ないのです。(この項続く)
左は北海道利尻島の海で飼われているアザラシ。右は旭川市の旭山動物園で飼育されているアザラシ。どちらも可愛らしいのですが、アザラシの赤ちゃんは白熊の大好物だっていうところが、悩ましい問題です
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