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島の時間はゆったりと流れる

<<   作成日時 : 2008/04/02 14:06   >>

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 光陰なんとかと申すまでもなく、時の流れは年々速度を増すようで、今年も早、4月。4月といえば日本では新年度の始まりの時、卒業入学退職就職、何かと身辺多忙に過ごされておられる方も多いかと思います。そこで今日は、なんとかもう少しゆっくりと生きたいものだ、と日ごろ思っておられる方々に、島の時間はゆっくりと流れる、という耳よりのお話を新年度のご挨拶代わりにお届けいたします。

 読売新聞朝刊に「とうきょう異聞」というコラムがありますが、3月20日にフィリピン・カオハガン島オーナー、崎山克彦さんの、「つかの間の帰国 時間の速さに疲れ」が掲載されました。崎山さんには『何もなくて豊かな島』『南十字星に針路をとって』(以上、新潮文庫)『ゆっくり生きる』(新潮社)『カオハガンからの贈りもの』(海竜社)などの著書があり、すでにこれらの本を読まれた方も多いことでしょう。
 私は島旅人ではありますが、島に関しては根っからの国内派ですからフィリピンの島にはあまり関心がありません。しかし、崎山さんは何といっても島のオーナーですからね。無関心を続けるわけにもいきません!!
 カオハガン島は、皆さんよくご存知のセブ島のすぐ近くの島で、大きさは東京ドームとほぼ同じ5万平方メートル。サンゴ礁の海に浮かぶココ梛子の茂る小さな島です。しかし、500人くらいの島民が暮らしているのです。崎山さんはホームページにこんなふうに書かれています。

… カオハガン島は、いわゆるリゾートではありません。そこに住んでいる約500人の島民たちと一緒に暮らし、一緒に考えようという「場」なのです。ゆったりと心休まる場所。異なった文化を持つ人たちとの交流をする場所。大きな自然と肌を接して、人間と自然との関係を考える場所。楽しい人たちと出会える場所。そして、ゆっくりと、21世紀のあるべき価値観を考えることのできる場所。そんな場所にしたいと思っているのです。…
 詳しくは、「カオハガン島公式ホームページ」(色文字列をクリックすると該当ページが開きます)をご覧ください。

 え〜、読売新聞のコラムに戻りますと、崎山さんは年に10ヵ月ほど南の島で暮らす生活をこの20年くらい続けています。この間の収入は、わずかな印税や原稿料と、年金だけなのですが、島の生活は非常にシンプルで、お金がほとんどかからないから、けっこうゆったりした気持ちで暮らせるそうです。それがとてもありがたい、と崎山さんはいっています。
 そして、話がちょっと時事的に転調して、以前アメリカで8年ほど暮らしておられたのですが、法律が変わって年金加入期間が10年未満でも申請できることになり、手続きをしたら、昨年からわずかだけれども毎月ドルが振り込まれるようになった、それがとてもうれしいと書かれています。この発言には多分、日本の年金トラブルへの皮肉がこめられているかもしれませんね。
 ついでに、もう一つ皮肉があります。崎山さんはアメリカの民主主義の根の深さを信じているから、来年からのアメリカの大きな変化(新大統領になることですね)に期待を寄せている、と。

 さて、お伝えしたかったのは“時間”のことでした。今回の日本への帰国はたった8日間だったそうですが、この間、出版の打ち合わせや、島の活動の調整とお願いやらで、かなり忙しかったそうです。ところが、仕事の切れ間でも、しらないうちにテレビをつけたり、電話をかけたりしているご自分に驚かれます。
「何か、日本を覆いつくしてしまっているマン・メイドのスピードに巻き込まれた感じで、心の休まる時間、自分を考える時間がまったくないのだ。そんなことについていけない自分を感じ、少し疲れてしまった」
 というのです。そして、
「私自身は島でもけっこう忙しい。だが、それを包み込んでいる自然の時間がゆったりとしていて、いつでも心穏やかに保っていられる。」
 よくわかりますね、その気持ち。そして崎山さんは島に戻られるのですが、いつも通り、セブ島の空港からボートに乗り、心地よい海風をいっぱいに受け、澄み切った空気を思い切り吸いました。そうすると、
「何か自然に戻ったような、生き生きとした自分を取り戻し始める」
と、コラムを結んでいます。

 そうなんですねえ、島の時間は、いつも、どこでも、ゆったりと流れているのです。自然の運行速度から外れたような生活時間を生きて、人間を疲れさせているのは東京だけではありません。大小を問わず世界中の都市的社会が、自然から逸脱しているのです。それを救うのが、島、なのだ、と気づいて、私も日本の島旅を続け、いつかは島で暮らしたいと思っています。
 さて、残念ながら手元に、カオハガン島の写真はありませんので、人生の後半を八丈島に住み、島時間を生きながら活躍された作曲家、團 伊玖磨(だん いくま)さんの白い邸宅と、その付近の海の写真をご覧ください。

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八丈島の團 伊玖磨邸。島の西側中央部の大賀郷から樫立地区に入ってほどなく、バスの通る幹線道路から海側に少し下ったところにあります。團さんは1963年から亡くなる2001年5月まで37年以上ここを本拠地として活動されました


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團邸を海側に下って海岸に出ると、丸い石が敷き詰められたような海岸に出ます。昔、この石を運んで、あの八丈島で有名な玉石垣の石塀が作られたといいます。やや、北の方を見ると今は無人島となった八丈小島が見えます

●八丈島については、ボンビバンの島巡りでもたっぷりと紹介しております。「連載八丈島」(色文字列をクリックすると該当ページが開きます)をご覧ください。
「連載八丈島」をご覧ください。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
老後は過疎地か離島で、と思っています。でも海外での島暮らしまでは考えていませんでした。参考になりました。
ヨシオ
2008/04/09 06:52

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