奄美のソテツが地球を救う 〜 砂漠の緑化に貢献
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作成日時 : 2008/03/19 13:40
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奄美大島の北部、奄美空港から北へ車で10分ほどの小高い岬は、「あやまる岬」といって、先端に立つとグルリ300度近い視界に奄美の美しい海が広がる大景観。天気に恵まれれば、文字通り“息を飲む”圧倒的な南国の海のマリンブルーが目にしみます。
しかし本日は、あやまる岬の絶景のお話ではなく、岬の下に広がる「あやまるソテツジャングル」から始まります。ソテツは奄美でもたくさん自生し、群生しているところも多いのですが、あやまる岬の海岸のような砂地に群生しているのは、規模としてここが最大といわれています。あやまる岬と、あやまるソテツジャングルについてはボンビバン「ゆっくりと島巡り」の奄美大島連載でも、「第7回大瀬海岸から、あやまる岬へ」で紹介していますので、そちらもご覧ください(文字列をクリックすると該当ページが開きます)。
あやまるソテツジャングルに群生する、ソテツ。砂地での群生地としては最大規模といわれています
「あやまるソテツジャングル」近くの海。白い砂浜、サンゴ礁のリーフから外海にかけての海の色合いの多彩さ、息を飲むほどの美しさです
ソテツは昔は食糧になりました。第2次世界大戦前後の食糧難の時、あるいは飢饉の際には、島民の命を救ってくれたのです。種子は味噌、醤油の原料に、茎はデンプンに精製して食糧に利用したそうです。「ナリ味噌」、種子や幹を利用した「ソテツガユ」などが知られていますが、今食べてみると、たいていの人は“マズイッ”といいます。まあ人間って贅沢ですからね、当時はきっと単に飢えをしのぐだけではなく、味だって多少はウマイと感じたのではないかと思いますが、今ではもう誰も食べません。
ところで、この奄美のソテツが、オーストラリアで砂漠の緑化に貢献しているというニュースを、3月17日の読売新聞で目にしました。「奄美大島・瀬戸内町で収穫されたソテツの種子が、地球温暖化防止に一役買っている」と始まるその記事にはこう書かれています。
…… 東京の商社が仲介し、(ソテツの)種子は中南米のコスタリカやホンジュラスに渡り、そだった苗がオーストラリアの砂漠地帯などに植えられている。主産地は町南部の離島、請島(うけじま)と与路島(よろじま)。輸出を始めた2000年当初は赤字が続いたが、05年ごろから軌道に乗り始めた。07年の出荷量は約26トンで、約1900万円の売り上げがあった。今年は約34トンを目標にしている。……
輸出されているソテツは奄美の北部ではなく、南部の瀬戸内町とさらに南の島のものなんですね。オーストラリアの異常乾燥、砂漠化は近年特に危惧されていましたから、もし奄美のソテツが役立つなら、素晴らしいことです。しかも、売り上げもかなりの金額になるようですから、輸出が軌道に乗れば島の財政にも寄与するところが大きいですよね。砂漠緑化にも、島経済の発展のためにも大いに期待しましょう。
こんなに大きく育つソテツもあります。もちろん鑑賞用として愛好する人もいます。しかし、生育には気候の適不適もあり、土壌には一定の鉄分も必要だそうで簡単ではないようです
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